10代~20代の若者に絶大な人気を誇るTikTok。実はTikTokを活用して広告運用している企業が存在するのをご存じでしょうか。
本記事では、企業が実際にどのようにTikTokを活用して広告運用しているのか、事例を厳選して10社紹介していきます。TikTokを活用して企業広告を掲載したい方、TikTokの広告運用に興味がある方は、ぜひ最後までご覧になってください。
まず初めに、企業がTikTokを活用する場合の広告種類について確認していきましょう。
主な広告種類として、下記の3種類が挙げられます。
・インフィード広告
・起動画面広告
・インフルエンサー広告
インフィード広告は、通常投稿の間に表示されるTikTok広告です。通常投稿の間に自然に広告が配信されるため、広告色を抑えやすい点が強みになります。
インフィード広告を効果的に活用するためには、動画内で商品・サービスの特徴を詳細に説明するのがポイントです。TikTok利用者が商品・サービス内容について理解できるよう、簡潔で分かりやすい説明も求められます。
説明が分かりにくいとユーザーがすぐに広告をスキップする可能性が高いです。ユーザーの目線に立って、分かりやすい説明を動画内で行いましょう。
起動画面広告は、TikTokのアプリを起動した際に表示される画像・動画広告です。画像広告の場合は起動から3秒、動画は5秒ほど表示されます。TikTokを起動したユーザーに確実に広告を表示できる点、起動画面広告の強みです。
ただし起動画面広告は1日1社限定の広告枠となっています。このため広告費用も高額になりやすいです。商材によっては1日あたり100万円以上の広告費がかかることも。
広告効果は非常に高いですが、多額な広告費が発生する点が起動画面広告のデメリットになります。広告予算にゆとりがある際に、起動画面広告を利用するのがおすすめです。
インフルエンサー広告は、TikTokで活動しているインフルエンサーに自社商品・サービスを紹介してもらう広告形式です。インフルエンサーは多くのTikTokユーザーにアプローチできるため、商品・サービス宣伝をスピーディーに行えます。
またインフルエンサーによってリーチできるユーザー層に違いもあります。たとえば、10~20代の若年層に人気なインフルエンサーもいれば、30代以上のビジネスマン層に人気のインフルエンサーもいます。宣伝したい商品・サービスのターゲット層に合わせてインフルエンサーを選択すれば、より効率よく広告宣伝ができるでしょう。
インフルエンサー広告のデメリットとしては、インフルエンサーへの依頼費用がかかる点が挙げられます。依頼料に関してはインフルエンサーによって様々です。人気インフルエンサーとなると、1回の広告宣伝で数十万以上の費用が発生することも。
複数のインフルエンサーに対して広告宣伝を打診して、依頼料を比較するのがおすすめです。最終的に最も費用対効果が高いインフルエンサーに対して、広告宣伝を依頼すると良いでしょう。
次にTikTokの媒体特性について確認していきましょう。
TikTokの媒体特性として下記の3点が挙げられます。
・認知を広げることができる
・若年層中心にアプローチできる
・『TikTok売れ』が流行語になったりするほど、購買に直結している事例も
TikTokを活用して広告宣伝することで効率よく商品・サービスの認知を広げられます。利用ユーザーの人数、利用回数の分だけTikTok上で広告宣伝できる機会が得られるので、広告枠が決まっているメディアや看板広告などよりも認知してもらえる可能性があります。また日本全国のユーザーに対して宣伝できる点もTikTokの強みですね。場所を選ばずに広告宣伝できるので、地方に拠点を構える企業でも全国のユーザーに認知を広げられますよ。
TikTokは若年層中心にアプローチが可能です。TikTokのユーザー層は10代~20代が中心になります。他のSNSと比べて利用者の年齢層が若い点が特徴です。10代~20代をターゲットにした商品・サービスを扱う場合に、TikTokは最適なプロモーション媒体といえますね。
またTikTok広告では広告配信先を絞れる「ターゲティング機能」が搭載されています。ターゲティング機能を活用すれば、自社商品・サービスのターゲットに合わせてより詳細に広告配信先を絞ることが可能です。広告配信の費用対効果を高める上でもTikTok広告は最適といえるでしょう。
TikTokを使った広告宣伝を通じて商品・サービスの売上が急上昇する事例も多いです。TikTokを通じた売上アップは巷で「TikTok売れ」と呼ばれています。
TikTokでは他の投稿に挟まる形で広告が配信される分、広告色が抑えやすいです。このため広告に対して嫌悪感を抱くユーザーが少ない面が「TikTok売れ」に繋がっていると考えられます。購買に直結する広告宣伝を行うツールとしてもTikTokの活用はおすすめですね。
それではTikTokで成功している企業広告の事理を確認していきましょう。
今回紹介する事例は下記の企業になります。
・大塚製薬(ファイブミニ)
・花王(アタックZERO)
・ミクシィ(モンスターストライク)
・ロート製薬
・ドミノピザ
・ANA
・サントリーコミュニケーションズ
・バルクオム
・ユニクロ
・マクドナルド
(引用元:https://www.tiktok.com/@aisawarinna/video/6991019358487203074)
大塚製薬は、販売している飲料商品「ファイブミニ」をTikTok上で広告宣伝しています。もともとファイブミニのターゲット層は30代~50代の女性が中心であり、同社はこれまで他のSNSを活用して広告宣伝を行っていました。ただ若年層へのアプローチが不足している面があり、この点を改善するためにTikTok上での広告宣伝をスタートした形です。
大塚製薬はTikTok上でファイブミニを宣伝する際に、若年層ユーザーに人気のあるインフルエンサーに採用してプロモーションを実施しています。インフルエンサーにダイエットや便秘などの悩みを解決するためにファイブミニを飲用していることを告白してもらい、若年層の興味・関心を引き付けている点が特徴です。
TikTok広告で宣伝した結果、「#ファイブミニ」が付いた動画の視聴回数は2000万回を超えています。ファイブミニの事例は新しい顧客層の獲得に成功した事例としてロールモデルといえるでしょう。
(引用元:https://www.tiktok.com/@poruporuchan/video/6973467606187543810)
花王は洗濯用洗剤の「アタックZERO」の認知獲得を目的にTikTok広告の運用をスタートしました。主に主婦層・ママ層をターゲットにして広告宣伝を実施し、認知拡大を進めることに成功しています。
アタックZEROのプロモーションでは可能な限り広告色を抑えている点が特徴です。主婦層・ママ層に人気があるTikTokクリエイターとコラボレーションした広告を制作して、第三者の視点で紹介する形式になっています。動画内では実際に育児・日常生活を送る中で主婦がアタックZEROを利用する姿が映されています。自然にアタックZEROの利用を促す構成になっており、広告色を上手く抑えることに成功しています。
この結果、宣伝動画は700万回以上の再生を達成しました。「私もアタックZEROを使ってみたい」といった商品使用の共感を与える事例として、アタックZEROの事例は最適ですね。
(引用元:https://douga-kanji.com/posts/tiktok-ad-examples)
SNSサービスやモバイルゲームを展開するミクシィは、TikTokの起動画面広告を活用して人気モバイルゲーム「モンスターストライク」の広告宣伝を実施しました。
前述した通り、起動画面広告はTikTokアプリを起動した後に全画面で表示される広告です。モンストの広告では画面一杯に人気タレントのタモリさんの顔が表示される配信形式になっています。
広告を見た人に対してインパクトを与えることで、モンストの印象を強く残すことに成功しています。タモリさんとモンストを紐づけて宣伝している点も成功要因の一つですね。
(引用元:https://www.tiktok.com/@rohtotiktok/video/7174673983504125186)
ロート製薬では同社のメイン商品である目薬・スキンケア商品に関する質問・コメントに対して動画を使って回答しています。ユーザーが知りたい情報に対して直接回答しているので、企業としての誠実性や顧客対応の細やかさをアピールすることに成功しています。
ユーザーの疑問を解消することで、商品の販売促進に繋げることも可能です。ロート製薬はTikTok上での質問回答を通じて、間接的に販売促進も実現しているとみて良いでしょう。消費者との距離を縮めたい際にも、ロート製薬の事例はロールモデルになりますね。
(引用元:https://www.tiktok.com/@dominos_jp/video/7167279278105595138)
大手宅配ピザチェーンのドミノピザでは、TikTok上でピザの調理工程を中心に配信しています。ユーザーの興味・関心を引き付けるために、調理動画に加工を施している点が特徴です。
たとえばTikTokで流行しているBGMを動画に取り入れたり、流行っているハッシュタグを動画に組み込む等、動画がバズりやすい仕掛けを施しています。中には40万を超える「いいね」を獲得した動画も多数です。
TikTokユーザーが好んでいる音楽・ハッシュタグを活用して、よりTikTokに最適化した動画を配信している点、ドミノピザの強みといえるでしょう。
(引用元:https://www.tiktok.com/@ana_allnipponairways/video/7174959614998383874)
大手航空会社のANAでは、社員が登場する動画を中心に配信しています。飛行機を利用する際に接する機会が多いCAはもちろんのこと、普段接する機会が少ない整備士や機内食のシェフなど裏方のANA社員も動画に登場。ANAの写真が普段どのような仕事しているか配信することで、ANAの安全性や人間味をアピールすることに成功しています。
また機内から見た美しい風景の動画・写真も定期的に配信しています。画像・動画のクリエイティブな価値にこだわっている点もANAの特徴といえますね。
自社の企業ブランド向上や認知度拡大をTikTokで実現したい際に、ANAの事例は大いに参考になるでしょう。
(引用元:https://n-works.link/blog/marketing/tiktok-advertisement-examples)
大手飲料会社のサントリー傘下のサントリーコミュニケーションズは、清涼飲料水「デガビタ」をTikTokの起動画面広告でプロモーションしました。広告内に表示する文字数は最小限に抑えて、シンプルなデザインにしている点が特徴です。ユーザーにとっても何を伝えたい広告なのか分かりやすくなっています。
またデガビタの広告内には人気お笑いコンビのブラックマヨネーズが出演しています。人気お笑いコンビに登場してもらうことで、動画のインパクトを高めやすくなりますね。ターゲットの顧客層に合わせたお笑い芸人・タレント・インフルエンサーを活用すれば、短期間での商品・サービス認知の拡大も実現可能です。
(引用元:https://bulk.co.jp/)
メンズ向けのスキンケア製品を販売するバルクオムでは、TikTok広告を活用して自社のスキンケア製品を宣伝しています。実際の製品画像を広告に掲載して、自社製品の特長を視覚的に伝えている点が特徴です。
またバルクオムは広告効果を高めるために、ターゲットユーザーの活動時間帯に合わせて広告配信を実施しました。バルクオムの顧客層は「18歳以上の男性」です。学生・社会人の男性ともに日中は学業や仕事で忙しいケースが多いため、日中に広告配信しても広告効果が得にくいです。この点を踏まえて、バルクオムは夜の時間帯をメインに広告配信を実施しました。
ユーザーのTikTokを使用する時間帯まで踏まえて広告配信を行うことも、バルクオムの事例から学べますね。
(引用元:https://www.tiktok.com/@_funka_/video/6706003926166064385)
大手アパレルチェーンのユニクロは、TikTokで「#UTPlayYourWorld」のハッシュタグキャンペーンを実施しました。同キャンペーンは、TikTokユーザーに対してお気に入りのユニクロ商品を着用して動画投稿してもらうことを条件に、グランプリに選ばれたユーザーが全世界のユニクロの店舗モニター・公式SNSの映像に出演できる企画です。
同キャンペーンは日本・台湾・アメリカ・フランスで同時開催されました。世界中から多くの投稿動画が集まり、間接的にユニクロ商品をTikTokで宣伝することに成功しています。TikTok広告を直接利用している訳ではありませんが、キャンペーンを利用して動画投稿者を募ることで商品・サービス認知を拡大させることもTikTokでは可能です。ユニクロのキャンペーンは動画投稿者を動員する例としてロールモデルになりますね。
(引用元:https://www.tiktok.com/@suzu____chan/video/6661869129596767490)
大手ファストフードチェーンのマクドナルドは、若年層をターゲットに「#ティロリチューン」というキャンペーン企画を実施しました。同キャンペーンは、マクドナルドの人気商品「マックフライポテト」が揚がる際の音楽に合わせて踊った動画を投稿してもらう企画です。踊りの振付を真似しやすいということもあり、多くのTikTokユーザーがキャンペーンに参加しました。最終的に動画の投稿件数は5万件を超え、TikTok上で自社商品を宣伝することに成功しています。
また振付動画を撮影する際にマクドナルドの店舗を訪れる人も多く、顧客の店舗誘導にも繋げられました。広告色を上手く抑えたキャンペーン事例として、マクドナルドの事例は参考になるでしょう。
いかがでしたでしょうか。TikTokを活用して広告宣伝することで、自社商品・サービスの認知拡大や売上アップを実現できます。TikTokは現代のマーケティングに不可欠な存在であるといっても過言でないです。
実際にTikTokを活用して成果を出している企業は数多く存在します。本記事で紹介した事例はほんの一部で、他にもTikTokを活用している企業は多数あると考えてください。
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