最近では、作品として楽しむアニメーションだけではなく、広告や資料としてアニメーションを目にする機会が増えてきました。
しかし、それらを観る機会があっても、制作に関しての知識を持ち合わせている人は多くありません。今回の記事ではアニメーションの種類や制作にかかる費用について解説します。
最後にはコストを抑えてアニメーションを作るポイントも記載しているので、ぜひ最後までご覧ください。
アニメーションには様々な種類があり、制作費用や特徴もそれぞれ異なります。今回解説するのは以下11種類のアニメーションです。
ここからそれぞれの特徴を説明していきます。
漫画動画とは静止画や漫画イラストを動画化し、ナレーションやセリフやBGMをつけたものをいいます。日本では漫画が広く普及しているため、漫画動画は視聴者が親しみやすいといえます。
キャラクターに声優を採用するなどナレーション以外のコストがかかりますが、フルアニメーションよりもコストを抑えて制作できます。
▼参照動画▼
キャラクターアニメーションとは、オリジナルのキャラクターを制作し、それを中心としてアニメーションを作っていく技法です。視聴者にイメージを定着させやすいという特徴を持っています。人気のキャラクターを制作することができれば同じ登場人物で違うテイストの動画を作ることが容易になることも魅力の1つです。視聴者にイメージを定着させやすい特徴があるため企業プロモーションやマーケティングなどに多く利用されています。
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ホワイトボードアニメーションとは、ホワイトボードに文字や絵を描き込んでいく形式のアニメーションのことです。アメリカ発祥で、近年では、日本のみならず世界中で注目されています。ホワイトボードアニメーションの最大の特徴は絵と音声だけでなく文字を使った表現ができるという点です。文字を使って説明する特徴から、広告やPRを目的として多く利用されています。
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モーショングラフィックスは、文字や絵、写真やロゴなどの静止画に動きや音を加えて映像化するという技法です。20世紀初めに誕生し映画業界やテレビ業界を中心に技術が発展していきました。モーショングラフィックスの特徴は、静止画では伝えにくい情報を動きで表現することができるという点です。
ポスターやデジタルな静止画では印象に残りづらい情報でも、モーショングラフィックを使えば強い印象を与えることができます。
短い映像でもインパクトのある表現ができることから、企業のロゴや動画サイトの短い広告などで多く使われているアニメーションです。
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タイポグラフィアニメーションとは文字やロゴに色をつけたり、動きを加えることによって映像を作るアニメーションのことです。あくまで文字を主体として動画を作るため、絵やロゴを使ってアニメーションを作るモーショングラフィックスとは異なります。
タイポグラフィアニメーションの特徴は文字を自在に操りメッセージ性を強調させるという点です。絵や写真を使わないで映像を作るため、文字に注視させる動画を作ることが可能です。そのため、歌詞の存在を際立たせるミュージックビデオや企業や学校のキャッチコピーや理念をアピールする広告などにも多く使われています。
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インフォグラフィックアニメーションとは、データや情報を視覚的に映像化したアニメーションです。インフォーメーション(information)とグラフィックス(graphics)を合わせた造語として誕生しました。
インフォグラフィックアニメーションの特徴は、情報を視覚化して、伝えやすい形で届けることができる点です。アニメーションを観る人を楽しませるという目的ではなくあくまで情報を伝えるためのツールとして使われることが多いです。
情報伝達に特化しているアニメーションであるためWebマーケティングやテレビの情報番組などで多く使われています。
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ストップモーションアニメとは、静止している絵や人形などの物体を少しずつ動かしながら撮影することであたかもその物体が動いているかのように見せる技法です。
紙、人形、粘土はストップモーションアニメの被写体としてよく使われています。パラパラ漫画と類似している点が多いのでパラパラ漫画をイメージしていただけるとわかりやすいです。静止している物体をあたかも生きているかのように表現できるという特徴があります。
また特殊なソフトを使わなくとも制作が可能であるという点も特徴です。ストップモーションアニメは、映画やテレビアニメでの映像作品としてよく使われています。
セリフがなくても特徴的な動きで物事を表現できるので、言葉をまだ理解できない幼児向けのアニメーション作りにもおすすめです。
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3Dアニメーションは、縦、横、高さのある立体的な3次元世界をアニメーションで表現する技法です。
2Dは縦と横のみを表現しますが、3Dではそれらに加えて高さも表現しています。3Dアニメーションの特徴は名前の通り3次元世界を表現できるという点です。縦と横の動きに高さが加わったことにより、より現実世界に近い動きを表現することが可能になりました。
3Dアニメーションの代表作として「トイストーリーシリーズ」があるように、映画やアニメを作る際に臨場感を出せるのでそれらを制作する際に多く使われるアニメーション技法です。
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ショートアニメーションは、名前の通り尺の短いアニメーションです。
尺は様々で数秒のものから5分程度のものまで存在します。ショートアニメーションの特徴は尺が短いために、多くの人が気軽に視聴できるという点です。
最近は様々な動画サイトでショートアニメーションが主流となってきています。娯楽としてのアニメーションや動画サイトの短い広告などに多く使われています。
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フルアニメーションとは、毎秒24コマに対して作画を12枚以上使用したアニメーションです。
テレビアニメと呼ばれる作品の多くにフルアニメーションの技法が使われています。フルアニメーションの特徴は、細かい描写や滑らかな動きを表現することに長けている点です。
細かい描写を表現できることから、テレビアニメや企業ブランディングなどによく使われています。
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最後に紹介するのは、アイソメトリックアニメーションです。
通称2.5次元と呼ばれているアニメーションで、2Dアニメーションを上から俯瞰して見せることによって3Dのように見せる方法で作られています。特徴は2Dアニメーションを3Dアニメーションのように見せることができるのにもかかわらず、3Dアニメーションより制作コストが抑えられるという点です。
俯瞰で見た方がわかりやすい地図などを表現する際に活躍します。また空間デザインなどをする際にも、アイソメトリックアニメーションは適任です。
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上記で解説したアニメーションの制作コストの相場は以下の図のとおりです。
漫画動画の製作費は約4分の動画で100万円以上します。ナレーションだけでなく、キャラクターに声をあてるの声優など人件費がかかるため比較的費用も高くなります。フルアニメーションよりも素材数をおさえられるため、制作費用が安く済みます。
キャラクターアニメーションの制作コスト相場は150万円以上となっています。今回紹介したアニメの中では比較的高額です。アニメーションの制作だけでなく、キャラクターを制作するため費用も高くなります。しかし、キャラクターを一度制作してしまえば使い回しもできるので、多少コストを抑えることも可能です。
ホワイトボードアニメーションの制作コストの相場は40万〜200万円です。ホワイトボードアニメーションは原稿に手書きしている様子を撮影して制作する方法と、ソフトウェアを使用して手書きした原稿を動かす方法があります。どちらの方法を選択するかによって大きく値段が変化するので依頼時に確認が必要です。
モーショングラフィックスの制作コストの相場は30万〜200万円です。静止画の動き方や使用する音声によってコストが変動します。制作コストを多く費やすことにより、アニメーションを滑らかにしたり、動画の尺を長くすることも可能です。
タイポグラフィーアニメーションの制作コストの相場は30万〜40万円です。基本的に文字を主体としたアニメーション形式であるために、今回紹介した他のアニメーションと比べ低コストとなっています。アニメーションの長さに比例してコストが高くなるのではなく文字の装飾などの特殊な演出を取り入れるなど、編集によってコストが高くなるのも特徴です。
インフォグラフィックアニメーションの制作コストの相場は20万〜100万円です。インフォグラフィックアニメーションの情報を視覚化して伝えやすくするという特性のため、制作するアニメーションが長くなることが多くあります。アニメーションが長くなればその分コストもかさむので注意が必要です。
ストップモーションアニメの制作コストの相場は20万〜30万円です。ストップモーションアニメはどんな物体を動かしてアニメーションを作るかによって、制作にかかるコストが変動します。絵や人形などの物体を被写体とするより、粘土を使ったストップモーションアニメの方が制作コストが高くなる傾向があります。
3Dアニメーションの制作コストの相場は300万円以上となっています。アニメーションを作る際に特殊なソフトを使用するため、制作コストは基本的に高額です。一度作成したモデルやキャラクターは使い回しが効くため、別バージョンやシリーズものを制作する場合は、コストを抑えることができます。
アイソメトリックアニメーションの制作コストの相場は100万円以上となっています。制作コストの相場の振り幅は少ないです。尺の短いアニメーションや素材をあらかじめ用意することが可能であれば、多少コストを抑えることもできます。
ショートアニメーションの制作コストの相場は5万〜10万円です。アニメーションの尺が短いので、制作コストは比較的安く設定されています。コストを増幅させることによって、アニメーションのオプションを充実させることも可能です。
フルアニメーションの制作コストの相場は300万円以上となっています。制作時間と手間のかかる技法を使用するため、他のアニメーションと比較してもコストがかかるのが特徴です。
様々な種類のアニメーションを解説してきましたが、目的に合わせてどのアニメーションを制作するかを考えることも重要になってきます。下記にて、目的別のアニメーション選びについて分類してみました。
安く大量に制作したい場合はスライドショーがおすすめです。動画制作コストが低いことに加え、短い長さの動画であれば、大量に制作した場合でもコストを抑えることができます。
若い世代に訴えたい場合はショート動画がおすすめです。2022年現在TikTokを中心に30秒から1分ほどのショート動画が流行になっています。
TikTokの利用者の半分以上が10代と20代で占められているのでショート動画は若者の目を引くツールとして最適です。また、YouTubeでも2021年7月からショート動画が導入されました。その影響もあり、若い世代においてショート動画が定着してきています。
採用やブランディングに採用したい場合はフルアニメーションがおすすめです。実写では表現することの難しい細かい表現や、理想的なキャラクターを作り上げることができるため、観る人の共感を誘うことに適しています。印象深いストーリーを作ることができれば世間からの認知度の上昇も期待できます。
基本的にアニメーションは尺が長くなればそれに応じて制作コストが高くなります。制作にかかるコストを減らすために、アニメーションの目的を見直して動画の尺を調整することが有効です。
基本的にアニメーションは尺が長くなればそれに応じて制作コストが高くなります。制作にかかるコストを減らすために、アニメーションの目的を見直して動画の尺を調整することが有効です。
ココナラやランサーズを利用することで制作コストを抑えることができます。ココナラやランサーズなどのクラウドソーシングサイトは、個人で仕事の受注や発注を行うことができるサービスです。多くの場合、制作会社にアニメーション制作を依頼するより、低コストで業務請負をしているため制作コストを抑えることができます。
アニメーション制作を依頼する際に、多くの場合素材選定のコストも料金内に含まれています。アニメーション制作に使う素材を自分で用意することができれば、素材選定にかかるコストを抑えることが可能です。
素材選定同様に、企画コンテもアニメーション制作業務の料金の中に含まれています。アニメーション制作において重要な作業であるため、慣れるまでは依頼した方がいいかもしれません。しかし、企画コンテを自社で行うことができれば大きくコストを抑えることができるため、おすすめの方法です。
今回はアニメーションの種類と費用について解説しました。
自社でアニメーションを作る技術を持つ人がいれば制作会社に依頼せずにアニメーションを制作することが可能です。
もし、そのような人材がいないのであればアニメーション制作会社に依頼するという方法もあります。
しかし、今回解説したようにアニメーションは、種類も制作コストも多種多様です。
アニメーション制作依頼をするためにも、自社での計画やアニメーションに関する知識が必要になるので一筋縄でいかないことも多いと思います。
その際には「Power」がおすすめです。
出典:Power
「Power」は動画編集者アサインサービスです。1日単位でクリエイターをアサインすることができ、最低3600円で動画制作を依頼することができます。
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